丸の内ロケ、風神雷神屏風、そして仙崖 ①

現在進行中のビデオ制作のために、丸の内をロケハン及び撮影。
すでに数回にわたってこの界隈をウロついているが、相変わらずの警備員の多さにハンディカムをカバンから取り出すのにも、ちょっとドキドキする。こちらはビジネス街に相応しいとはいえないような不穏な視線で辺りを見回しているので、よけいに彼らの存在を意識してしまう。まあ、ココは日本のビジネスの中心であるから、セキュリティが厳しくて当たり前であろう。

5年前くらい、或る企画の撮影でこのエリアにある某外資系証券会社に訪れた事があった。先日、再びその会社のあるビルに行ってみたところ、エレベーター・ホールに入る所に以前は無かったセキュリティ・ガードが有り、むやみに人が入れない状態となっていた。私が撮影で訪れた時は、9.11の前だったのである。

この時期に撮影した写真をまとめて、もうすぐ写真集が出る。
今年になってから、以前に撮影させてもらった企業に掲載の許可を取るために連絡したところ、3〜4割の企業からの返事は不許可だった。その理由としては、撮影時のときにロケをしたエリアの環境が、現在かなり違ってしまったからという返事である。私が撮影したのは企業のエントランスである。テロ対策のため随分と変更してしまったのであろう。断った理由としては、企業としては最新の環境ではない様子を見せたくなかったのかもしれない。こんなところでも、9.11の影響が出てしまったという事だろうか？

ビデオ撮影のロケ場所も写真集の絡みでこのエリアをロケしようと思ったのは、そんな経緯もあって現在の丸の内界隈で実行したくなった訳である。だからと言って、撮影内容はセキュリティの厳しさを告発する？ってものでも全然無いので悪しからず。

さて、陽も落ちこの日のロケは終了。丸の内の近くにある出光美術館で会期終了間際の「風神雷神屏風」展を見に行く。

（続く）