junkoの日記

アーティスト(写真・映像) www.junkotakahashi.com https://www.facebook.com/junko.takahashi.376/ https://www.instagram.com/juwakot/

撮影終了ー。

帰国の日にちが確定していたため、終盤どうにかうまくまとめなくてはいけない状態になった。スタッフの人たちのスケジュールや天気、撮影している村の人たちの状況などなど、調整可能かギリギリまでわからない状態で、果たして撮影できるかのかどうか、かなり不安になる。


終盤の撮影では、これまで私が撮影していた場やそこに留まっている人達から受けた印象を、私の映像イメージとして作り出したかったので、村の人達に是非参加してもらいたいシーンの演出を考えていた。
少し前に偶然この村で知り合った、画家としてこの村に滞在しているという青年が、住人との交渉人になってくれた。心強い助っ人ができ、住人達が集まっているエリアへ案内してくれ、順調に事は進むように思えた。
しかし、実際に撮影をしようとしたら、またもや少々アクシデントが起こる。昼間から少々お酒の入った住人が、私達が撮影しようとするとからんできたりする。どう宥めてもうまく収まらないようなので、撮影続行は難しくなり場所を変更する事に。
その騒動の中、ビデオカメラに興味を持った住人1人が、「俺に撮らせて。」とばかりビデオを持ったまま、モニターを覗き込みながらどんどん行進していく。彼にとって撮影する事が相当面白く思えたのか、「俺の知り合いを紹介する。」と言って、私達を先導していく。
ここでようやく何人かが集まってくれて、演出の説明をしてどうにか撮影にこぎつけられた。一旦撮影を始めると、興味深げに寄ってくる人もいるので、その人達にも参加をお願いしたりする。
さて、また違う人達のグループを探しに移動する。以前通りがかりに、子供達が4・5人集まって賑やかに遊んでいたところに遭遇し、彼らを撮影した。その時その場にいた女性に「また写真撮りに来ます。」と言っておいたので、今日も彼らがいる辺りに行ってみる。この集落では珍しい子供達のグループなので、かなり気になっていた。
案の定、彼らは居た。私の事も覚えてて、また賑やかに撮影できる事ができた。大人達は中々すぐに気を許さなかったりするが、子供達はのってくると急にハイテンションになる。周りで見ている大人達も、私達が楽しそうに撮影しているのを見て、勝手に撮らせてくれるようになる。そして子供達は仲間といると、アドリブ?を勝手にしてくれるので、撮る側としては妙に有難い存在でもある。
と延々と作業していたら、あっという間に日が暮れて、撮影も終わりになる。最後は子供達の撮影で、盛り上がって終了できたおかげか、撮影チームもなかなか良い気分でお互いを労う事ができたようで、こちらも一安心。


今回は1ヶ月弱という期間で、どこまでスタッフとして協力者が現れるのか分からない状態だった。スタッフの人数によって作品の規模も違ってくる。今回は予算の関係でほぼボランティアの状態として、三影堂のネットワークで召集してもらった。しかし、実際にどのような人が集まるかは不明。私にとっては、言葉も分からずほとんど不案内な土地での制作でもある。
けれど始めてみると、問題はどうにか臨機応変に序々に解決されていったりするものである。スタッフの人達も良い感じに仕事をこなしてくれる人が、たまたま集まってきてくれたり出会いもあった。日中混合チームでお互いの慣習の違いや情報交換しながら楽しく仕事が出来たのが、私にとっても今回面白い体験であった。