junkoの日記

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この日について。


3月11日、東日本大震災から1年というこの日。追悼式の中継はやはり見ておきたいと思った。天皇陛下も手術後という事でしたが、外見からは体調がそれほどお悪いようには見えなかった。まずは一安心。
(日本でこのような式が行われる時いつも感じるのだが、欧米のようなセレモニーめいた事は大抵一切催されない。至ってストイックにシンプルに事が進行。宗教色ももちろん限り無く出さない様に見受けられた。けれどシンプルさがかえって神道っぽくも見えたりするが。特に今回は犠牲者の数や、影響の大きさ、まだ1年目という時期の早さ、などからか余計ストイックに厳粛さを強調しているような印象。)



午後2時46分、地震発生時刻、黙祷。一瞬静まり返るかと思った瞬間、遠くから船の汽笛が一斉に鳴るのが聞こえてきた。海から3kmくらいにある我が家へも、その音は届いてきた。(テレビでの中継画像とシンクロして、このような事が行われるのは、年に一度の年越しくらいである。)
この瞬間は一旦何も考えないようにする。ちょうど1年前の大混乱とは打って変わって静かな時間。それを共有する神妙で複雑な心持ちも湧いてくる。1分間の黙祷が終わると、ほとんどの人が日常へと各自また動き出す。



私はせっかくの穏やかな天候を味わいたいと思い外出する。桜の時期に毎年撮影する公園へと向かう。
公園の入り口には、半旗が掲げられていた。普段は国旗があった事など全然気が付かなかった。



光景は穏やかな日曜の午後。風はまだ少々冷たく、木々はまだほとんど灰色。よく見ると桜の蕾が沢山付いている。今年の開花は遅れると予報では言っていた。今月末に開花らしい。まだもうちょっと待つしかない。



梅は今が盛り。まだまだ色味の無い木立の中、開花一番乗りで誇らしげ。しかし梅は花が小さいせいか、満開でも健気な印象である。



閉園時間になったという放送が聞こえたので、入り口に戻ってみる。先程見た掲げられていた半旗は、すでに仕舞われてもう無かった。