junkoの日記

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ちょっとしたヴァカンスか。

juwako2007-08-15

数日間、伊豆大島へ行く。友人のバンガローがあるので随分前から行ったりしているが、数年前から島で撮影をしたりする目的もあったりで、行く機会も増えていた。しかし、ここ2年ばかりはちょっと御無沙汰でしたので、久しぶりに様子見がてら島に渡ってみる。
大島へは東京、竹芝港からジェット船で2時間。東京湾の航行は、馴染みの東京や近郊の場所を、海の上からちょっと距離をおいて違う所から眺めてみる、という気分が結構面白い。
さて、大島はひと昔前は観光地として、ちょっとは栄えていたようだが、'86の三原山噴火以来、観光地としての開発は積極的ではなくなっているようだ。
実際、盛りでもある夏場のこの時期さえ、島を巡ってみても観光客らしい人はさほど見当たらず、ビーチもちらほらとしか人はいない状態。まあ、このゆったりとした感じが観光地ズレしていなくて割と好き、という大島マニア?もいるらしいが。。。確かに、東京から結構近いのに別世界のようなエリアは、穴場的な感じもする。
そんな状態なので土地の値段もかなり安く、友人宅も相模湾を望む絶景ポイントに広々とあったりする。(写真1枚目)
それにしても、ここはリゾート地として潤っているでもなく、かといって土地の産業がさほど盛んでもなさそうな淡々とした雰囲気のする土地柄。しかし、島の経済はそれでも循環させなくてはいけないためには、やはり土木工事という手段になってしまうのか、いつでもどこかしらで道路や港の補修工事を行なっていたり、島内の未開地の開拓をしていたりする。
島内はスクーターで巡ってるのだが、あまり観光とは縁のなさそうなエリアを走っていると、突然ギョッとするような光景を見る事がある。かなり自然のままが多く残っている土地柄なのに、突然ザックリと開拓されているエリアに出くわす。その光景はちょっと異様である。緑が濃い地域の中で、開拓されたエリアはなんだか異物のように生々しい。色々廻ってみると、果たして工事の目的は何なのか定かではないような場所もそこかしこにあり、随分前に工事が中断してそのままになっていたりする。数年前からそんな様子にちょっと興味を持ち、島をスクーターで巡っては撮影したりもしていた。
写真の作品として、自然が開発された光景を撮影したものは、これまでも柴田敏雄さんや畠山直哉さんがインパクトのあるビジョアル・イメージで見せてくれている。大規模開発というのは人が自然を変形させているのだが、ビジョアル的には驚きがあり、どこかSF的で抗し難く惹きつけられるものがある。
大島の場合は、それほど大規模ではないし、果たしてその開発が役に立っているのかどうかも疑問だったりする所もある。しかし、その異物的なものがオブジェのように見えたりで面白いのである。
、、、それにしても今回久しぶりに来てはみたが、とてつもない猛暑。炎天下の中、熱中症対策を考慮しながらもやはり相当にキツイ。。無理な行動は少々控え、今回はちょっと(心境だけは)ヴァカンス気分を味わいつつという感じにしておきました。