junkoの日記

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危機は終息の兆し。。?

先日起こった東日本大震災から早10日が過ぎた。日本の観測史上最大の地震は、発生から1週間くらいの間は生まれて始めての非常事態を体験する日々となった。自分や身近な人も、直接被害を受ける立場には幸い至らず。しかし、節電のため照明や暖房を落とした暗めの部屋の中、ニュースでは原発事故の経過が流され推移を見守りつつも、時折強い余震が起こるたびに心臓がビクつく。さぞや被災地にいる人達はストレスを感じる事でしょう。
そんな中、国内外からお見舞いメールも多少いただいたが、この時ばかりは本当に人の繋がりはホッとするものだなーと実感する。去年10月に北京へ行ったばかりなので、向こうからの人々との連絡はさらに身近に感じた。通訳ができる人は様々な国の人達のために、ボランティアで日本情報を発信しているとの事。緊急事態の場合、個人レベルの情報交換のツテがあると心強いものだと、この度はリアルに体験。母国以外の国にいれば、尚更情報不足は不安になるものですし。


今回の事態で起こった原発事故や放射能については、今まで大した知識や情報がほとんど無いまま過ごしてきた。そんな自分達にとって、憶測は良くない方向へ向かい勝ちになる。福島原発の事故の規模自体は、地震直後に原子炉が全部停止したため、チェルノブイリのような爆発事故には至らないと報道されてはいた。しかし、放射能漏れの可能性があるという事態は続いていたので、この放射能という一般には今だ実態が掴み難く生死に係わりかねない物質、というイメージが先行してしまい、漫然とした不安が生み出されてしまう。(今回の事故のおかげ?で、広く原発放射能についての情報がニュースやネットで流され、今までの曖昧な知識が多少明確に共有できればよいですが。)
実際、海外でのニュースは地震津波の被害より、原発事故の経緯に関しての報道がとても多いように見受けられた。そうして、様々な国からは日本への渡航自粛や日本在住者へは離日勧告も出された。実は私は今週くらいから、北京へ再び制作滞在のため渡航する予定でいたが、キープしていた航空券はそのような海外へ脱出する人達が殺到し、おまけに燃料費の急騰もあってか異常な高値となり、チケット購入を断念する事になった。
北京での滞在先、三影堂撮影芸術中心の方とも連絡しましたが、事態が安定するまで渡航は延期したほうが良いだろうとの判断になる。
一部の報道では、中国で日本から放射能が流れてくるので、それを防ぐためにヨード入り食塩が有効との情報により、買占めパニックまで起きる事態もあるらしい。(3/18、記事) 今はまだ不穏な状態なので、ちょっとした噂がパニックを引き起こしかねない状況のよう。三影堂側も不測の事態を心配している様子が伺えました。
三影堂撮影芸術中心では、4/23から始まる「草場地春の写真祭2011 / CAOCHANGDI PHOTOSPRING 2011」という写真フェスティバルのディレクションをする事もあり、準備のため大変な時期なので、近々の滞在は辞退する事にしました。あらためて5月早々には渡航したいものだと考えていますが。


とりあえず、問題になっていた福島原発は、どうやら原子炉の冷却ができて大量の放射能漏れという事態は無くなった様子。文字通り、世界中が固唾を呑んで見守っていた状況から、少し好転したようでちょっと安心する。