junkoの日記

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北京、再訪。

ようやくまた北京へやってきました。少し前にやっと、この企画の助成金や企業協賛のメドもついたところで、本格的に発表へ向けて制作進行中です。
北京へは去年の10月以来の再訪なので、半年振りという事に。本来であれば、3月頃に来る予定であったが、文字通りの天変地異でそれどころではなくなる事態にもなりました。


あのような大災害が起った後では、個人で活動する事について色々思い返す事も多かった。あの時からしばらくたってから聞いた話で、知っている写真作家で被災された方は、津波で今まで資料が全部流されてしまったと伺った。幸い業者に預けてあったデジタルデータがかなりあったので、それでまかなっているという事だが。
しかし、今までの積み重ねてきた色々なものや、その時にしか作り出せなかったものなどが、突然消え去ってしまうというのは、やはり計り知れない喪失でしょう。この話は、当事者ではない私にもかなりのリアリティをもって聞く事ができました。
個人活動の場合、色々なネットワークでダメージを少なくする術は、天変地異に関わらず自ずと身に付けていく要素でもある。それよりも気になった事は、このような事態に遭遇した時、自身の活動を続けていくモチベーションや動機付けがよりはっきりしているものでないと、自己崩壊のような精神的ダメージを受けかねない事でしょう。
実害が有った人は物理的経済的なダメージも加わって深刻です。そして、私も含め実害が無かった人々は、現実を見せつけられながら、自らの活動自体の再考を促されるでしょう。など、自身の立ち居位置も見直す機会となりました。


さて、これまでの北京での制作は、偶然訪れる事となった特異な場所を捉えるために、去年の滞在ではそこへ通い続けました。今回の訪問は、以前変わりつつあった場所の変化を見つめるためと、以前出会った人達の中で、再会してその人に私からの少々の頼み事を叶えてもらうため、というのが再訪の目的でもあります。
その場所は、突然再開発の取り壊しに合ってしまい、電話やインターネットなどのコミュニケーション手段も断たれてしまっています。随分と久しぶりなので連絡が取れるだろうか、と思っていたところ、うまくネットを通じて連絡が取る事ができました。私からのメッセージを伝え、渡航ギリギリに彼らとうまく会える手筈となり、ひと安心というところ。
さてさて思って通りに上手く事が運べるかどうか。。。