junkoの日記

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"フェミニズム"というキーワードで。

現在、ツァイト・フォト・サロンで開催が始まった鈴木涼子さんの展覧会を拝見。今までの作風とはガラッと変わっていたので興味深かった。なにせ題材がフィギュアですから。
パッと見では、フィギュアをストレートに物撮りした作品なのかしらと思って見ると、頭部を作家本人のものに合成。アイディアがなかなかダイレクトです。
あまりにも違和感なく合成されているし、大型プリントのせいでフィギュアの実寸もつかめず、ユニークで不思議な作品となっている。


彼女も参加する「Global Feminisms」という展覧会が、NYのブルックリン美術館で開催される。
日本からは他にも、澤田知子さん、岡田裕子さん、やなぎみわさんらが参加。若手から中堅どころの女性作家を数多く揃えているらしいし、参加国もアジアやアフリカの作家への配慮も見てとれます。
なかなか見応えがありそうな様子。カタログをチラッと見ましたが、東京都写真美術館笠原美智子さんも寄稿してました。
"フェミニズム"というキーワードで、これだけの規模の女性作家ばかり集めたからには、自ずと色々な傾向が見えてくるのではと、女性である私も気になるところ。
とりあえずの印象としては、やはり身体的で直接感覚に訴えてくるものが多いらしい。ミュージアムHPには"観客に不穏な印象を与えるため、17歳以下の子供は大人同伴"というようなコメントがあるくらいですからね。どんなに過激な内容なのかと、かえって好奇的に見てしまう気もしますが。


世の中、女性作家であっても"フェミニズム作家"と言われない作風の人も多くいる。自ら標榜していなくても、女性としての自分の立場を、より意識した作品を作る人をそう言われたりする。未だ"フェミニズム"というキーワードは、微妙で複雑な印象をもたらす。