junkoの日記

アーティスト(写真・映像) www.junkotakahashi.com https://www.facebook.com/junko.takahashi.376/ https://www.instagram.com/juwakot/

制作モード入る?

少し前から来年の写真美術館出品ための制作準備に入っている。
まだ制作する前の準備段階だが、下調べをしたり撮影するための手配をあちらこちらへしたり、と結構手間取る事が多い。実際の撮影を開始するのはそれがある程度整ってからだったりするので、準備には以外と時間が取られる。特にロケ場所に、自分がそのエリアへ入る事がままならない場合、人を仲介してもらうとなると待ちの時間も必要。どういう結果になるのやら、それによって撮影可能かどうかが決まるので気をもんでしまう。
このような調整を同時に色々としながら、それらを見計らい撮影に入るタイミングも調整していく。と、まだまだあまり詳細説明はできない状態であるのだが。。。


しかしこのような状況ながら、たまに知人の展覧会のオープニングなどには顔を出したりする。まあ、お互いの健闘を讃えあって、つかの間の気分転換ができるかな?という目論見もあったりする。私にとって数少ない知人作家。彼らの活躍を見るとこちらも色々刺激になるし、次は何をやらかしてくれるのかも楽しみである。


新しく新富町にオープンしたギャラリー、アラタニウラノで渡辺豪さんの個展「鏡面」が開催される。彼の作品は一目見たら、忘れられないビジョアルである。一見リアルな少女像だが、実はCGで作った架空のキャラクター。良く見ると微妙な肌の質感が見てとれる。似ているキャラクターが並んでいるが、微妙にその肌の質感が違う。実は、表面的な情報は、生身の人間を撮影した顔写真からできているのである。作家曰く、「モデル本人にはどの作品に使用したかは教えない。」という。匿名性を表現した作品ながら、基本の顔が活き活きとしたキャラクターなので、インパクトのある印象が残る。近々、北京で開催される「美麗新世界:当代日本視覚文化」と台湾でのアジアン・アート・ビエンナーレに出品するらしい。


それから、最近写真集『漕』を出版した写真家の津田直さんの展覧会も清澄白河ヒロミヨシイでひっそり?と行なわれているので見に行く。(もしかして、彼は関西の方ではもうかなりファンがついているのでは?)彼にとっては、久々の出版なのでただ今プロモーションに励んでいるらしい。今回の内容は、琵琶湖をロケしたものをまとめたようだ。琵琶湖での様々な出会いから生まれたプライベート・ドキュメンタリーでもあり、出会った人々とのコラボレーションの記録でもあるような、なんとも形容しがたい内容である。写真はもちろん掲載されているが、文章やスケッチなども入ってくる。全体は淡々とした印象で通す。それが却って見る者に染み入るような感じを残す。装丁や編集など、彼の写真の静かな作風とうまく相まっている。